製品概要
UV FLXインキシリーズは、今までのUVスクリーンインキに比較して隠蔽性、多層重ね印刷適性に優れ、真空成形、圧空成形などによる後加工成形にも優れた性能を有するUV硬化型スクリーン印刷用インキです。自動車メーター、コントロールパネル、家電銘板などの幅広い用途に使用できます。
- UV型インキセレクター
用途
- 自動車内装などのフィルムインサート製品全般、家電銘板
特長・機能
- 優れた隠蔽性
- 優れた多層重ね印刷適性
- IMBバインダーと組み合わせる事でフィルムインサート成形に対応可能
- 多色設定
基材
- 0.3mm以上のPC、125μm以上の易接着処理PET、ABS
- PC
- 易接着処理PET
- ABS
希釈
- 希釈なし (希釈が必要な場合:RE-877レジューサー 5~10%以内)
補助剤
- SM-269 消泡剤 0~1% (発泡やハジキが生じる場合)
推奨洗浄剤
- スクリーン洗剤 L2
- 危険性の低いグリコールエーテル系による機械洗浄にも対応可能。 (グリコールエーテル系による洗浄は、版の乳剤の種類により不適応の場合があります。必ず事前にご試験下さい。)
メッシュ
- T-300~380メッシュ (T-300のとき、印刷面積は約70~90m2/kg)
- 隠蔽性という観点から、T-300メッシュで膜厚10~11μm ± 2μmの印刷を推奨します。
乾燥/硬化
- 積算光量約800~1000mJ/cm2、ピーク強度800~1000mW/cm2 (アイグラフィックス社製積算光量計)
- 目安:120W/cm メタルハライドランプ2灯、ランプ高さ8cm、ベルトスピード8m/分
設定色
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000メジウム
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001ビクトリア
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168紅
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174赤
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175赤
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182赤
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234青黄
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263赤黄
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277赤黄
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391藍
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581牡丹
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672白
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797草
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821紫
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911墨
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972墨
注意
- 製品化前の接着性確認:原反、工程、印刷によって接着性が変化することがありますので、量産印刷前には、必ず接着性を確認して下さい。
- 成形条件の事前確認:真空成形、圧空成形、および、インサート成形などによる後加工成形においては、意匠印刷の印刷硬化条件、成形温度、成形圧力、成形時間、成形金型形状、成形樹脂の品種などに影響されます。試作試験を十分に行い、夫々の条件を適切に設定してからご使用下さい。
- インキの品質安全期間 :製造日より未開封で12か月
消防法
- 危険物 第四類 第三石油類 危険物等級Ⅲ級
安全な取り扱い
- 皮膚や目を保護するために、安全手袋や保護眼鏡をご使用下さい。もし、インキが皮膚に付着した場合は、石鹸などで十分に洗い流して下さい。また、目に入った場合は水(または微温水)で十分に洗眼した後、医師の診断を受けて下さい。
- 使用後は、容器を完全に密閉し冷暗所に保管して下さい。
- SDSを用意しております。本製品を取り扱う前にSDSをご請求頂き、ご理解の上使用者の責任において取り扱い下さい。
耐性
試験項目 | 試験条件 | 試験結果 |
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接着性 | JIS K 5600-5-6(クロスカット法) 1mm幅で 6×6、 セロハンテープ剥離 | 0(剥離無し) |
引っ掻き硬度 | JIS K 5600-5-4 (鉛筆法)、荷重750gで塗膜が傷の付かない硬度 | 6B |
耐熱性 | 90℃ 192 時間 塗膜の外観変化と剥離の有無 | 異常無し |
耐湿潤冷熱繰り返し性 | JIS 5600-7-4 10 サイクル、100℃(2hr)~25℃(2hr)~-40℃(2hr)~25℃(2hr) 塗膜の外観変化と剥離の有無 | 異常無し |
耐湿性 | JIS K 5600-7-2 (連続結露法) 65℃ 95%RH、96 時間、塗膜の外観変化と剥離の有無 | 異常無し |
耐アウトガス性 | アクリル板で蓋をし、103℃ 48 時間後 アクリル板の曇りの有無 | 異常無し |
耐アルコール性 | 学振型摩擦試験機、カナキン3号綿布エチルアルコール含浸、荷重200g 10回での剥離の有無 | ややツヤ変化 |
耐洗剤性 | ママレモン 綿布に含浸、荷重200g 10往復での塗膜の外観変化 | 異常無し |
耐人工汗液 | 人工汗液 綿布に含浸、荷重200g 10往復での塗膜の外観変化 | 異常無し |
耐摩擦性 | 学振型摩擦試験機、カナキン3号綿布、荷重500g 30往復での色落ちの有無 | 異常無し |
耐屈曲性 | JIS K5600-5-1(円筒形マンドレル法) 3mmøでのヒビ割れの確認 | 異常無し |
耐打抜性 | プレス機による打ち抜き | 異常無し |
耐ブロッキング | 荷重200g/cm2 80℃ | 異常無し |
促進耐候性 | ウェザォメーター BP温度63±3℃ 変褪色 剥離の有無 | (600hr)異常無し |
試験条件
- 試験条件 【120W/cm メタルハライドランプ2灯 高さ8cm、ベルトスピード 8m/分】【T-300】 【原反:PC 0.5t】
- 上記耐性試験結果は、弊社における測定結果であり、保証値ではありません。
- 本カタログに記載されている情報は、予告なく変更する場合が有ります。
よくある質問
FAQ
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FIM/IMDとは何ですか? また、関係するテクニカルレポートもご紹介ください。
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Film Insert Molding / In-Mould Decoration (FIM/IMD)とも呼ばれ、印刷されたフィルムを金型内に挿入し、一体成形を行い最終製品を作る方式を指します。
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FIM/IMDで、フィルムと流し込む樹脂の組み合わせの例はどんな物が有りますか?
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シートにはPCやPET、アクリル等があります。樹脂に関しては、PC、PMMA、ABS、PC/ABS、AS等が適しています。逆にPP等のオレフィン系樹脂は接着性の面から難しいのが現状です。
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インサート成形とインモールド成形の違いは何ですか?使用するインキの違いはありますか?
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ここで言うフィルムインサート成形は、印刷面がシートと樹脂の間に封入される状態になります。インモールド成形は、シートと樹脂が密着し、表に印刷面が出る状態です。使用インキは要求性能により変わります。
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インサート成形で行える大きさはどれくらいまで可能ですか?
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理論的には成形機に依存します。また、シートの伸び率にも限界がある為、印刷基材に影響されます。
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一般的にインキ+成形の方法で製品を作っている業種や実際の製品はどのようなものがありますか?
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業種としては、自動車内装、アミューズメント、家電が中心となります。実際の製品は、スピードメーターやパチンコ台、ポットやテレビなど多岐に渡ります。
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成形インキについて機能性インキを使用する場合、制約が掛かりますか?
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色調、輝度感などに限度があります。デザインによってはお客様のご希望に添えない場合が御座います。ご了承ください。
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塗膜と樹脂を無理にはがした時、はく離面を見ると、片面にインキが残る場合と、両面にインキが残る場合があります。これは何故ですか?
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インキが原反面のみに残る場合は、成形樹脂との密着が悪く、成形樹脂面に残る場合は、インキが原反に密着していない「界面はく離」の状態です。
また、原反面と樹脂面にインキが残っている場合は、原反、樹脂への密着は良好だが、塗膜自身に破壊が起きている「凝集破壊」の状態です。
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樹脂と塗膜が剥がれてしまいました。どうすれば良いですか?
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樹脂とインキ塗膜、原反が適応していない可能性があります。弊社営業に御一報ください。
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今まで接着していたのに、急にはく離が発生します。どうすればよいのでしょうか?
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今まで接着していたのに、急にはく離が発生します。どうすればよいのでしょうか?
以下のポイントをチェックしてください。
①塗膜の膜厚
・バインダー層の膜厚が低いと密着が弱くなる傾向があります。
②塗膜の乾燥条件
・充分に乾燥していないと、塗膜の強度が弱くなり、凝集破壊が発生します。
③インキ及びバインダーに消泡剤などの添加剤を入れていないか?
・消泡剤等の添加剤を入れた場合、樹脂との密着が悪くなる傾向があります。