製品概要
TOC-HFインキは透明な着色塗膜を形成し、MIR-51000ミラーシルバーを重ね印刷することで、鮮やかな色彩の鏡面を得ることが出来ます。原材料にハロゲン(塩素Cl、臭素Br)化合物を意図的に使用せず、ベンゼン・トルエン・キシレン・イソホロン等の環境負荷物質を含まない、環境対応の成形用インキです。
- 溶剤型インキセレクター
用途
- アミューズメント機器、ゲーム筐体
-
自動車・バイク
-
家電(IoT)
-
スマホ・タブレット・スマートウォッチ
-
センサー
-
ゲーム
-
その他
特長・機能
- MIR-51000ミラーシルバーを重ね印刷することで、鮮やかな色彩の鏡面を得ることが出来ます。
- TOC-HF、MIR-51000ミラーシルバーの押さえインキは、MIX-HFインキを推奨します。
- 一液型ですが、接着性向上の為、硬化剤が使用できます。
- 成形・加工性
- 多色設定
- グロス・マット
- ハロゲンフリー対応
基材
- PCシ-ト、易接着処理PETフィルム
- PC
- 易接着処理PET
希釈
- Z-706溶剤(標準) Z-703溶剤(遅口)
- 希釈30~35%
- ※ハロゲンの混入、硬化性、接着性、版上安定性、その他悪影響を及ぼす可能性があるので他の溶剤は使用しないで下さい。
硬化剤・補強剤混合
- 106硬化剤 2% ポットライフ 3時間 (PET素材、難接着素材、成形用途に使用する場合)
- ※ポットライフを経過するとインキはゲル化します。 使用する分だけ、調合するようにして下さい。
推奨洗浄剤
- スクリーン溶剤L2
メッシュ
- T-350~420メッシュ (T-420のとき、印刷面積は約45~55m2/kg)
乾燥
- 80℃ 30分
- 重ね印刷 各層 80℃ 10分 (タックフリー) 最終層 80℃ 30分
- ※フィルムインサート成形用途に使用の場合、バインダー印刷後80℃~60分の乾燥を推奨します。
設定色
-
000メジウム
-
169紅
-
199赤
-
239青黄
-
399藍
-
919墨
注意
- ハロゲン化合物が混入する可能性がある為、指定溶剤、指定硬化剤以外は使用できません。
- スキージゴム、乳剤、資機材、被印刷体などにハロゲン化合物が含まれる可能性があるので、確認の上ご使用下さい。
- 印刷シートを金型内に挿入し射出成形樹脂と一体化させるインサ-ト成形では、印刷素材と意匠印刷用インキ及び、バインダーの選定、印刷条件、印刷順、乾燥方式と条件、成形樹脂の選定、金型の設計(射出ゲートの種類と位置、ゲートの数)、射出成形時の条件設定など、複合的な要因が最終製品の性能に影響します。
- 試作での試験を十分に行い、夫々の条件を適切に設定してから、ご使用下さい。
- バインダーを使用する際は、ハロゲンフリー対応の「IMB-HF006バインダー」(各種基材)または、「IMB-HF009バインダー」(PC基材)を推奨します。別途使用説明書があります。
- インキの品質安全期間:未開封で製造日より24か月
消防法
- 危険物第四類第二石油類、危険等級Ⅲ級
安全な取り扱い
- 皮膚や目を保護するために、安全手袋や保護眼鏡をご使用下さい。インキが皮膚に付着した場合は、石鹸などで十分に洗い流して下さい。また、目に入った場合は水(または微温水)で十分に洗眼した後、医師の診断を受けて下さい。
- 使用後は、容器を完全に密閉し冷暗所に保管して下さい。
- SDSを用意しております。本製品を取り扱う前にSDSをご請求頂き、ご理解の上使用者の責任においてお取り扱い下さい。
耐性
1.印刷物
試験項目 | 試験条件 | 試験結果 |
---|---|---|
接着性 | JIS K 5600-5-6:ISO2409(クロスカット法)、1mm幅で6×6、セロハンテープ剥離、剥離の無い事 | 0(剥離無し) |
鉛筆硬度 | JIS K 5600-5-4:ISO 15184(鉛筆法)、荷重750gで塗膜が傷の付かない鉛筆(三菱鉛筆ユニ)の硬度 | F |
耐熱性 | JIS K5600-6-3:ISO 3248、90℃、240H、塗膜の外観変化、原反からの剥がれの有無 | 異常無し |
耐湿性 | JIS K 5600-7-2(連続結露法)、65℃、95%RH、240 時間。塗膜の外観変化、原反からの剥がれの有無 | 異常無し |
促進耐候性(キセノンランプ法) | JIS K-5600-7-7:ISO 11341、 BP 温度 63±3℃ 降雨 18 分/120 分 200 時間変褪色、剥離の有無 | 異常無し |
- 試験条件
【TOC-HF399藍】 【Z-706溶剤 30%】 【80℃ 30分】【T-420】【原反:ポリカーボネートシート】
2.成形品
試験項目 | 試験条件 | 試験結果 |
---|---|---|
耐熱性 | JIS K5600-6-3:ISO 3248、90℃、240H、塗膜の外観変化、原反からの剥がれの有無 | 異常無し |
耐湿性 | JIS K 5600-7-2(連続結露法)、65℃、95%RH、240 時間。塗膜の外観変化、原反からの剥がれの有無 | 異常無し |
- 試験条件
【TOC-HF399藍】 【Z-706溶剤 30%】 【80℃ 30分】【T-420】 【原反:ポリカーボネートシート】 - 上記耐性試験結果は、弊社における測定結果であり保証値ではありません。
- 本カタログに記載されている情報は、予告なく変更する場合が有ります。
よくある質問
FAQ
-
IPX-HF、INQ-HF、FMXなど、XやQ、-HFがつくインキとは何ですか?
-
X、Qが末尾に付くインキシリーズは、 イソホロンフリーのインキシリーズです。また、-HFはハロゲンフリーのインキとなります。
-
透明度の高いインキに関係する情報はありますか?
-
従来以上に「高い透明性」と「優れたレベリング性」を実現した MIX-HFインキシリーズがあります。 なお、MIX-HF000メジウムでのヘイズ値(*) は、 0.6に至るほどです。
MIX-HF以外にもTOC-HFなど、高い透明度のインキがございます。用途に合わせてご選択ください。
(*) ヘイズ値:
可視光を照射したときの全透過光に対する拡散透過光の割合を指します。 ヘイズ値が小さいほど透明性に優れているという事になります。ヘイズ値(%)=Td/Tt × 100 (Td:拡散透過率 Tt:全光線透過率)