終了のイベント
TECHNO-FRONTIER 2023 出展レポート
開催概要
TECHNO-FRONTIERとは、メカトロニクス、エレクトロニクスや関連する専門領域の最新技術と製品が展示される、アジア最大級の専門展示会です。当社はその中の第36回EMC・ノイズ対策技術展において、『電磁波反射インキ・吸収インキ』や『非導電インキ』を展示致しました。組み合わせて使用できる加飾インキ『高精彩インキ』も改めてご紹介いたしました。
- 会期
- 2023年7月26日 ~ 7月28日
- 会場
- 東京ビッグサイト
- 公式HP
- https://www.jma.or.jp/tf/
出展内容の一覧
1.電磁波反射・吸収インキ
1.電磁波の反射と吸収の違い
・外部からの電磁波ノイズを遮断したい場合、電磁波反射インキが必要となります。
・機器内部から発生した電磁波ノイズを遮断したい場合は電磁波吸収インキが必要となります。
2.電磁波対策が求められる機器
製品はそれぞれ異なった周波数帯の電磁波ノイズを発生させており、その異なる電磁波ノイズが他製品の誤作動を引き起こす可能性があります。
その為それぞれの製品が電磁波を漏らさない対策、もしくは自己防衛をする必要があります。
3.電磁波反射インキと吸収インキの反射・吸収効果
電磁波反射インキ・吸収インキは、1つのインキで幅広い周波数帯の電磁波を反射・吸収することができます。
※ただし吸収インキはまだ開発段階です
1.測定
3種類のアクリルケースを準備し、エレベータボタンのデモ機から発生している電磁波ノイズを反射・吸収インキで抑制の効果を確認しました。
・アクリルケースのサンプル
①塗装なし
②塗装あり(反射インキ)
③塗装あり(吸収インキ)※開発中
①塗装なし
電磁波測定器の数値はほとんど変化がありませんでした。
②塗装あり(反射インキ)
数値は102V/mから0V/mまで減衰しました。
③塗装あり(吸収インキ)※開発中
数値は95V/mから26V/mまで減衰しました。
2.性能
以下は周波数に対して反射・吸収効果を測定した結果です。
・反射
20dB(赤線)において99%の反射率を示しています。
・吸収 ※開発中
3dB(赤線)において50%の吸収率を示しています。
4.電磁波シールド用インキの種類
電磁波シールドインキはMRX-HF(プラスチック用)、GLS-HF(ガラス用)に設定してあります。
他インキタイプでも検討出来ますので、ご関心があればお問い合わせください。
2.センサー対応インキ(赤外線透過インキ)
センサー対応インキは一見黒色で光を通さないように見えますが、可視光は通さず赤外線を透過させる性質をもっています。テレビやエアコンのリモコン受光部が一般的ですが、最近では赤外線カメラレンズのレンズ隠しやTOFセンサーのセンサーを隠す用途でも採用されております。
1.実用例
- 手をかざしている機械の中に赤外線センサーが埋め込まれており、隠すようにセンサー対応インキが印刷されています。
- 手をかざすとセンサーが反応し、バックライトが付きます。
- 木目調の印刷物にはステルス印刷が施されており、バックライトによって文字やアイコンが表示されます。
詳細はこちら!
3.非導電インキ
1.特徴
- 塗膜通電によるタッチパネルの誤作動、電気回路のショートや電波(アンテナ)障害を解決します
- 非導電墨・メタリックインキの電気抵抗値は1010Ω以上です
- 電子機器への従来難しいと考えられていたメタリックデザインを可能にします
- 各基材(ガラス、PET、PMMA等)に合わせたインキを作成することができます
4.高精彩インキ
高精彩インキはその名の通り、高精細なデザインの印刷を得意としておりますが、他にもデザイナー様・作業者様にうれしい機能を兼ね備えております。
1.メリット・デメリット
メリット
デザイン性
- 微細印刷(ステンレス版と組み合わせることでより繊細なデザインを実現できます)
- ムラのないベタ印刷(メタリックインキでも可能です)
- にじみにくい
作業性
- 高速かつ連続で印刷ができる
- 再印刷が可能(版の上にインキを60分放置した後でも目詰まりなく印刷できます)
- 版洗浄の回数を抑えられる
デメリット
遅乾のインキになりますので、短時間の乾燥では塗膜を形成できません。
カタログの推奨条件を参考にして頂き、乾燥機で十分に乾燥してください。
2.高精彩インキシリーズ
5.展示会の様子(動画)
- 関連する技術情報
ご紹介したインキ・工法・試作品について
お気軽にお問い合わせください。