帝国インキ製造株式会社

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VOL.187 2021.09.08 Teikoku Printing Inks Mfg. Co.,Ltd.

TECHNICAL REPORT

電磁波シールド・静電気対策を安価かつ効果的に実施したいお客様にお知らせです!

多様な導電部材をスクリーン印刷で代替

抵抗値の自由な設定が可能な
導電インキのご紹介

抵抗値の調整技術により、効果的な電磁波シールド・静電気対策を
スクリーン印刷で実現します。また、センサー機器の品質向上・
電子回路のコスト削減等に応用の可能性が広がります。

電気抵抗値を自由に設定可能な導電インキ 電気抵抗値を自由に設定可能な導電インキ

1. 電気抵抗値の自由な設定が可能な導電インキ

スクリーンインキ機能と自由な電気抵抗値の両立

当社の導電インキは、表面抵抗率 1.0 x 10-2 (Ω/sq) から1.0 x 1010 (Ω/sq) 以上と、 導電から非導電まで幅広く設定が可能です。
このインキにより、電磁波シールド・静電気対策等を 安価で自由度の高いスクリーン印刷で行えるようになります。
また、この導電機能を他のインキに付与することで、センサーの品質向上や電子回路のコスト削減等に応用が可能になります。

 

表面抵抗率と用途
表面抵抗率と用途

 

 

用途 表面抵抗率(Ω/sq) 主な効果

電磁波シールド

1.0x10-2から1.0x104

  • 電磁波の侵入を遮断し、内部回路の誤動作を防止
  • 電磁波の漏洩を遮断し、周辺機器の誤動作・健康被害等を防止

静電気対策

1.0x104から1.0x1010

  • 帯電を防止し、静電気による電荷放電・埃の付着を防止
  • 高抵抗値を設定し、外部からの電荷放電を防止

センサーの
品質向上支援

用途に合う抵抗値

  • センサーへの電磁波入射・静電気放電による誤動作を防止
  • 静電気による埃の付着を低減し、センシング感度を向上

電子回路の
コスト削減支援

用途に合う抵抗値

  • 電磁波シールド・静電気対策等の機能を回路に付与
  • 電子回路素子(抵抗体等)・絶縁体の印刷による代替

 

 

導電インキの基本性能

標準で設定されている導電インキは、以下の通りです。下記以外の抵抗値も、インキ・印刷条件を 調整することで設定可能です。
例えば、表面抵抗率は、多層印刷にすることで単層印刷よりも低い値にすることが可能です。

インキ品名 膜厚(1層) 表面抵抗率 対応基材
MRX-HF 導電インキ 茶 14µm
(56µm (4層))
  ≤ 1Ω/sq
  (≤ 0.06Ω/sq (4層))
PET、PCなど
MRX-HF 導電インキ グレー 14µm   ≤ 200Ω/sq 同上
MRX-HF 導電インキ 墨 10µm   ≤ 2000Ω/sq 同上
GLS-HF 導電インキ グレー 10µm   ≤ 10Ω/sq ガラス、ポリアミド
GLS-HF 導電インキ 墨 8µm   ≤ 2000Ω/sq 同上

 

 

導電インキの共通する優れた特徴

従来、電磁波シールドや静電気対策は、金属箔や導電材の塗装等を利用する工法等で対応してきました。 しかし、導電インキを印刷する工法は、従来の工法と比較して、より安価で高い自由度を持つ優れた工法となります。

優れた特徴 詳細

抵抗値の自由な設定

  • インキの抵抗値・印刷条件(膜厚等)により、幅広い抵抗値設定が可能
  • 表面抵抗率であれば、1.0 x 10-2 から 1.0 x 1010 (Ω/sq) 以上が可能

高耐湿性・軽量薄型

  • 金属箔・金属の蒸着等と比較して湿度に強く、経時での性能劣化も少ない
  • 他の工法と比較して、同等の性能を軽量・薄型で実現

安価で自由度の高い
スクリーン印刷

  • 金属箔の貼付け・導電材塗装等と比較し、印刷という簡便で安価な工法
  • 他工法では困難な、抵抗値・導電性付与の部位・パターン等の調整が可能

加飾・その他の機能性
との両立

  • 加飾インキへの導電性付与や重ね印刷等により、導電と加飾を両立
  • センサー対応(IR透過)機能等、他インキの機能と導電の両立も可能

2. 電磁波シールド用インキ

電磁波シールド用インキとは

電磁波シールド用インキは、導電性を有する塗膜が電磁波の侵入・漏洩を遮断(シールド) するインキです。 このインキにより安価なスクリーン印刷で電磁波シールド機能を施すことが可能になります。
以下は、パソコン画面から放射される電磁波(この例では、放射電界)を電磁波シールド用インキの印刷物で シールドした例になります。 放射電界が、左の通常時の計測値(128 (V/m))から右の計測不能(0 (V/m))まで に低減されています。

 

パソコン画面からの放射電界に対する電磁波シールド用インキのシールド効果
パソコン画面からの放射電界に対する電磁波シールド用インキのシールド効果

 

 

1層印刷で十分な効果を示す電磁波シールド用インキ

以下は、MRX-HF 導電インキの単層印刷と多層印刷の電界に対するシールド効果の比較になります (原反:PC、ベタ印刷の膜厚:1層:14µm、4層:56µm)。 50MHz以下の低周波領域では、膜厚14µmの1層印刷でも十分なシールド効果が得られます。
ただし、50MHz以上の高周波領域で高いシールド効果が必要な場合は、多層印刷がより有効となります (次項目参照)。

電磁波シールド用インキの電界に対するシールド効果比較

 

 

高周波領域で優れた効果を示す電磁波シールド用インキ

MRX-HF 導電インキの4層印刷と他社製品(銀銅系塗料と銅を使用したメッシュシート)の比較になります。
(注:高周波を比較するために周波数は線形表示になっています。 (上記グラフの周波数は対数表示です。))
MRX-HF 導電インキの4層印刷は、他の工法と比較して高周波領域で圧倒的なシールド効果を発揮します。

他社製品との電磁波シールド効果の比較

 

 

電磁波シールド用インキの印刷事例

MRX-HF 導電インキ 墨・グレー・茶の印刷例(原反:PC)です。 電磁波シールド機能と加飾とを両立し、工程削減に応用することが可能です。

電磁波シールド用インキの印刷事例

 

3. 静電気対策用インキ

静電気対策用インキとは

静電気対策用インキとは、帯電防止・ESD対策(electro-static discharge: 静電気放電対策)等の機能を安価なスクリーン印刷で付与するインキです。
静電気対策では、前提条件(使用環境・静電気の発生原因等)と解決したい問題(帯電・ 放電等)により、インキを印刷する部分の電気抵抗値を適切に調整する必要があります。 そのため、抵抗値や印刷部位を自由に設定できる静電気対策用インキは、 最も優れた解決手段の一つとなります。

 

静電気対策に利用する電気特性と表面抵抗率

静電気対策に利用する電気特性分類と各対策の利点Ο・欠点× は、 以下の通りです。(参考:IEC61340-5-1,5-2基準)

利用する電気特性分類と
表面抵抗率 ρs(Ω/sq)
特徴および静電気対策への応用

静電気導電性
1.0x102 ≤ ρs < 1.0x105

帯電しにくいが、電荷の移動速度が大きい。
Ο 帯電しにくいため静電気の発生源にならない。
× 帯電した物体が接触すると放電発生のリスクがある。

静電気拡散性
1.0x105 ≤ ρs < 1.0x1011

帯電しにくく、かつ電荷が緩やかに拡散する(帯電防止に使用される領域)。
Ο もともと帯電しにくく、帯電した場合も比較的緩やかに放電する。
Ο 帯電した物質が接触しても激しい放電が発生しにくい。
× 解決策(帯電条件・望む電荷減衰等)に合う抵抗値調整が必要となる。

絶縁性
1.0x1011 ≤ ρs

帯電しやすく、電荷が蓄積しやすいが、電荷の移動・拡散速度は小さい。
Ο 帯電した物質が接触しても通電しないため放電が発生しない。
Ο 限定された条件下での放電リスク低減の解決策となる。
× 摩擦等により容易に帯電し、静電気の発生源になる。

 

静電気対策用インキの印刷事例

GLS-HF 導電インキ 墨・グレーの印刷例(原反:ガラス)になります。 静電気拡散性領域の最適な抵抗値を設定することで帯電を防ぎ、電荷放電・埃付着等の問題を解決します。

静電気対策用インキの印刷事例
静電気対策用インキの印刷事例

 

4. センサー機器の品質向上への応用

センサー機器の品質向上への応用とは

センサー機器の品質向上への応用とは、埃の付着によるセンサーの感度の低下や電磁波の入射による センサーの誤動作を導電機能を用いて解決することで品質向上を実現することです。 これらの施策は、加飾工程との両立も可能なため、他の工法と比較して容易に実施することが出来ます。

センサー機器への応用 得られる効果

静電気対策

  • 筐体・受光口に帯電防止処置を施し埃付着を防止。センシング感度を向上
  • 筐体に静電気による放電の対策を施すことで誤動作を防止

電磁波シールド

  • 筐体に電磁波シールドを施すことで誤動作を防止

 

センサー機器の品質向上への応用例

センサー受光口のセンサー対応インキおよび筐体を加飾するインキに静電気対策を施すことで、 静電気による受光口への埃付着を防止し、センサーの感度向上に貢献します。

センサー機器の品質向上への導電インキの応用例

 

5. 電子回路のコスト削減への応用(詳細はご相談ください。)

電子回路のコスト削減への応用とは

電子回路のコスト削減への応用とは、電子回路に使用される素子や必要な機能を安価で自由度の高い 導電インキの印刷で代替することです。 この代替は、材料がスクリーンインキのためフレキシブル回路とも相性が良い工法となります。

(注)代替内容や解決したい問題により、印刷での対応が困難な場合もございます。 そのため、具体的な課題と印刷による解決の可否について一度ご相談をお願い致します。

電子回路基板への利用法 特徴

抵抗体の代替

(実現可能な抵抗値・印刷の性能値等は、ご相談ください。)

  • 抵抗値・印刷パターン・膜厚を調整することで最適な抵抗値を実現
  • 印刷のみで実現可能なため、部品および実装工程を大幅に削減

その他電子素子の代替

  • 回路のショートカット等を防ぐ絶縁体をスクリーン印刷で実現

電磁波・静電気対策

  • 電子回路からの電磁波の漏洩防止を印刷で実現
  • 静電気の放電による電子回路の損傷防止を印刷で実現

 

 

電子回路素子の印刷での代替(写真はイメージです。)

以下は、電子回路をスクリーン印刷の素子で代替するイメージ写真になります。 なお、導電性と細線の両立については、限界値が条件により変わります。 電子回路素子(抵抗体等)の印刷での代替をお考えの際は、課題解決の可能性についてご相談ください。

電子回路素子代替用インキ
電子回路素子代替用インキ

 

 

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