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Title : FIM/IMD対応二液型インキについて
Vol.138 2007年10月

硬化剤の新設定(200硬化剤)により、成形用インキの適用範囲が広がりました。それに伴い、フィルムインサート成形(FIM)対応二液インキシリーズ(IPX、INQ)と各種硬化剤(200硬化剤、220硬化剤、240硬化剤、106硬化剤)の使用方法についてご提案致します。

1.インキ概要

FIMやIMD用の二液型インキとして、 ・IPXインキシリーズ
・INQインキシリーズ
の2種類のインキがラインナップされております。
インサート成形時の成形樹脂との接着層は ・IMBバインダーシリーズ
をご使用下さい。


2.インキ特徴

名称 インキの特徴 適応原反 活用例
IPX 二液型FIM/IMD用スクリーンインキ
*塗膜耐性良好⇒表印刷も可能
*高耐熱性であり、ゲート付近のインキ流れを起こし難い設計である。
*原反への適用範囲が広く自動車、家電、携帯電話など幅広い用途に適している。
PC
処理PET
PC/PBT
PMMA
自動車銘板・内装
携帯電話
携帯オーディオ
家電銘板
PCの外装
ディスプレイ
INQ 二液型FIM/IMD用スクリーンインキ
*柔軟性に優れ、特にTPU原反に適している。
*深絞りが可能。
TPU
柔軟性のある素材
携帯電話
メンブレンスイッチ
家電銘板
IMB 一液型FIM/IMD用バインダー(接着層)
*一液型であり、通常スクリーンインキと同様に印刷可能
*二液インキを使用した場合に使用する、成形樹脂との接着層
PC
処理PET
FIM時の成形樹脂との接着層


3.各種硬化剤の位置付け

当社成形用二液型インキ(IPX、INQ)は、硬化剤を選定する事により、最終仕様にあわせた性能を発揮させる事が出来ます。それぞれの硬化剤の位置付けを下記に示します。

  106硬化剤 240硬化剤 220硬化剤 200硬化剤
IPXに使用した場合の塗膜の伸び率* 130% 140% 170% 250%
特徴 素材への
接着性向上
標準
(IPX標準)
柔軟
(INQ標準)
超柔軟

(*)伸び率はフォーミング時に塗膜が断裂した時点の面積比を%で表示しています。
上記結果は、弊社における試験データであり、製品性能を保証するものではありません。最終製品の使用目的に合わせて、必ずご試験の上、ご使用下さい。

4.使用方法

IMBバインダーの選定

IMBバインダーはFIM/IMDの成形樹脂により選定してください。

  特徴 適応樹脂 下地インキ
IMB-003 バインダー 汎用 PC、PC/ABS、ABS、PMMA、AS IPX、INQ
IMB-009バインダー ミラーインキ用 PC、PC/ABS MIR

インキの使用方法

@混合
使用直前に、インキ対して稀釈溶剤及び硬化剤を添加し良く攪拌して下さい。
* 稀釈溶剤はF-003:10〜15%が標準です。他にF-002(速乾)、Z-705(遅乾)がございます。
* 硬化剤添加量は下記表をご参照ください。
硬化剤標準添加量

  106硬化剤 240硬化剤 220硬化剤 200硬化剤
素材への
接着性向上
標準
(IPX 標準)
柔軟
(INQ 標準)
超柔軟
IPX 14% 10% 15% 16%
INQ 4% 3% 5% 6%

A 乾燥
必ず80℃以上で加熱乾燥を行って下さい。(中間乾燥条件、最終乾燥条件については、次章をご参照ください。)乾燥不足の場合、硬化反応が十分に進まない為、正しい表面耐性が得られません。
B 洗浄
御使用後の印刷版は、速やかにスクリーン洗剤で洗浄してください。
C 保管方法
硬化剤単独でも空気中の水分と反応し、硬化することが御座いますので、ご使用後は必ず密閉状態で冷暗所に保管してください。
*安全な取り扱いについて
SDS(製品安全データシート)が用意されております。当社製品のSDSをご請求下さい。当社製品をお取り扱いの場合は「SDS」を参考にして、使用者の責任において実態に応じた適切な処置を講じてください。

5.注意事項

  注意点 理由
インキ 稀釈溶剤、硬化剤は指定されたものをご使用ください。 指定以外の溶剤を添加した場合、性能が充分発揮出来ません。
硬化剤と混合したインキは再使用出来ません。 硬化剤添加後の可使用時間(ポットライフ)は室温(25℃)で4〜5時間です。
硬化剤は過剰に添加しないで下さい。 性能が発揮出来ないだけでなく、悪化させる場合があります。
乾燥 中間乾燥は 80℃− 10分以内を推奨します。 中間乾燥が長い場合、硬化シワを起こす可能性があります。
最終乾燥は90℃-60分を推奨します。 最終乾燥を行わない場合、FIM/IMD時に発泡やインキ流れを起こします。
フォーミングを行う場合は、過剰乾燥は避けてください。例)90℃−240分、90℃で半日等 オーバーベークしてしまい、塗膜に割れが発生しやすくなります。
印刷構成 FIM/IMDを行う場合、必ずIMBバインダー(接着層)を印刷してから最終乾燥を行ってください。 IMBバインダー印刷前に最終乾燥を行うと、塗膜とバインダーが接着しなくなります。
FIM/IMDを行う場合、IMBバインダーは当日中に印刷を行い、その後最終乾燥を行ってください。 硬化シワを起こす可能性があります。
FIM 印刷物作成後、1週間以内にフォーミングを行う事を推奨します。 硬化剤は経時でも反応する為、フォーミング時に塗膜の割れが発生する場合があります。
インキ流れや塗膜の割れが発生した場合は、弊社営業までご相談下さい。 研究所より詳しいアドバイスを提示致します。


6.その他

*スクリーンインキは、印刷面積、版メッシュ、印刷環境 ( 温度・湿度等 ) 、乾燥機の性能等により、乾燥性、硬化性、成形適性、塗膜耐性などが変化します。
*フィルムインサート成形(FIM)では、成形樹脂の品種や成形条件により、インキ塗膜と成形樹脂の接着性が異なりますので、バインダーと意匠印刷用インキの選定、印刷条件、成形樹脂の選定、成形時の条件設定など、複合的な要因が最終製品の性能に影響いたします。
⇒最終製品の使用目的に合わせて、必ずご試験の上、ご使用下さい。
尚、上記使用方法・注意事項・性能データは、弊社における試験結果であり、製品性能を保証するものではありません。貴社製作製品の性能については、実際の製品にてご確認下さい。

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